不動産投資の出口戦略とは
不動産投資におけるいくつかある重要なポイントの一つ、出口戦略。
売却のことですが、これは物件購入時のリスクヘッジを図ると同時に、金融機関への物件の評価向上に有効な計画です。
計画の基準点
物件保有中の利益であるインカムゲインを得ることも重要ですが、出口戦略=売却想定の計画を立てることは同じように重要です。
出口戦略を立てることで投資計画がより具体的となり、大きな利益の獲得が可能になります。
売却時の銀行の想定し、保有中のインカムゲインとは別に、売却時の利益を考えるということです。
要するに、株やFXでよく耳にするインカムゲイン、キャピタルゲインの塩梅です。
インカムゲインとキャピタルゲイン
・インカムゲインとは、手元にあるだけで入ってくる収入→家賃収入を指します。
当然ながら利回りが高ければ高いほどの入ってくる収入は大きくなり、キャッシュも必然的に貯まっていきます。
・キャピタルゲインとは、物件を売却時の売却金額-残債になります。
仮に保有中の収入が少ない場合でも、立地や土地値が高いものはうまく売却を行えばより大きな利益を生みます。
つまり、インカムゲインを得たとしても出口の想定をしていなければ売却時にプラスマイナスゼロ、、、最悪の場合はキャピタルロスとなるケースが発生しうるということです。
このリスクを考慮することが重要です。
銀行の情報収集
銀行には、メガバンク・都市銀・地銀・ノンバンク・信金・信用組合・国金など複数存在します。
それぞれの銀行に得手不得手があり、同じ銀行内でも支店によってそれぞれの特色が色濃く反映され、アウトラインの情報からより掘り下げた情報を収集する必要があります。
築古に強い銀行、木造に強い銀行、鉄筋強い銀行、支店決済枠を持つ銀行、など個人からではなかなか収集が難しい情報の為、初めは融資付けの実績を築いている不動産業者へ聞くのが早いですね。
ついては不動産業者から物件の紹介を受けた際には「売却時の想定はどのようにお考えでしょうか?」と尋ねることをお勧めします。
売却時期に合わせた条件調整
銀行の取り扱いやすい物件の条件を収集を終えた後は簡単です。
家賃の下落を予想し、保有中の収益の計算を行います。
物件の築年数より実勢価格の算出、想定銀行に合わせて価格を設定し、指値が入る前提で融資がつくかつかないかのボーダーラインに金額を合わせるのもコツの一つです。
この時には、ある程度の着地金額を設けておくと交渉もスムーズと考えます。
計画的に修繕を行うことで銀行からの評価を受けることができ、売価の引き上げに成功する事例もあるため事前に工事計画も立てるのも有効的な手段の一つです。
最後に
目先の利益にとらわれてしまうと出口戦略をおろそかにしがちですが、計画をきちんと立てることで多少の誤差やぶれが発生した場合に全体が見えることでこの出費が必要か否かの冷静な判断ができます。
一歩間違えると何百万と損失になることも無きにしも非ずです。
もっとも出口戦略にこだわりすぎても手が出せなくなるので、バランスが大切です。
不動産投資でも再建築不可だったりと資産価値が見いだせないものもありますが、長期的に収益が見込めれば、それは魅力的な投資対象となり、資産価値が乏しくとも売却することも可能です。
具体的にご相談をされたい方やこの内容に興味がお持ちの方がいらっしゃるようでしたら気軽にご相談下さいませ。